Home Life -fuji

日々のこと。仕事のこと。考えたこと。勉強のこと。いろんなことをパラパラって書いていきます。

青山学院大学入学式を終えて

入学式を終えて

4/1、青山学院大学の入学式が執り行われました。

思うこと、心が動いた言葉が多くあったので、ここに書き記していこうと思います。

まず始めに、「地の塩」という言葉。私は仏教を信仰(とは言っても形だけで信仰心は厚くありませんが)しているのでこの言葉を初めて知ったのは以前の大学に在学している時でした。

最初は、「塩って昔は金と同価値だったし、価値のある人間になれってことかな」と考えていました。実際、エチオピアでは近代においても円板状にして貨幣として用い、優秀なギリシア人奴隷は同じ重さの塩と交換されたという記述も残っています。

しかし、実は単なる価値だけではないのだと感じました。

どういうことかというと、これはキリスト教の歴史(イエス・キリストユダヤ人なので正確にはユダヤ教の歴史になるかもしれませんが)を紐解くと言葉の重みがわかるかと。ユダヤ人が聖地としていたパレスチナ付近には死海があり、その近辺の山々では岩塩が取れる。その岩塩を恵みとし、そして、イエス・キリストは信仰者を「地の塩」と形容したのではないかと考察しました。

 

また、塩には、様々な役割があります。

調味料はいうまでもありませんが、塩にはそれに加えて防腐剤としての役割もあります。塩自体に防腐性はないのですが、塩が影響を与えて殺菌、防腐に効果があると考えることができます。そのせいか、日本人やユダヤ人などは塩で清めるという文化もありますね。

 

青山学院大学では、「地の塩、世の光」というスクールモットーを掲げサーバントリーダーの育成に力を入れているという話がありました。この概念はアメリカのロバート・グリーンリーフ博士が提唱した支援型リーダーシップで、「リーダーは相手に奉仕し、その後導くもの」という哲学が根本となっています。

つまり、これをわかりやすい言葉で言い換えるならば、「自分の持つ力、時間を人のために使う」となります。これを、意識の高い大学生は「人脈」というのかもしれませんね笑

 

続いて、be the differenceの精神についての考察。

青山学院大学のHPにはこのように書かれています

 

Be the Differenceとは「わたしたちは、与えられた恵みによって、それぞれ異なった賜物を持っています(聖書 ローマ12:6)」から導かれた経営スローガンで、青山学院が経営上の判断をする際に最上位に置くべき価値観を分かりやすく表現したものです。それはあらゆることの多様性を認め、一人ひとりの個性を大事にする、“違うことに勇気をもつ”思考と行動を促すものです。これからは更に、一人ひとりの力で世界を変えられる時代になるでしょう。世界のあらゆる分野で創造的な仕事や研究成果を出しているところを見て気づくのは、今までとは違うこと、違うもの、違う人たちを上手く共存させて、成果として創造的な価値を生み出していることです。Be the Differenceとは、そのような考え方で今後の経営の舵取りと学院の運営をしていく決意を言葉にしたものです。

 

 

この考えもサーバントリーダーの概念を成長させるものと捉えました。人には得意なものもあれば苦手なものもある。理系もいれば文系もいる。今まではそういった人たちが出会うには相当な労力が必要でした。ですが今の時代スマートフォン1台でつながり、連絡、アポイントが取れる時代です。そのような社会において必要になってくるのが色々な人たちと協力していく力、つまり僕なりの言葉で言い換えるなら「他者の意見を取り入れる適応力」だと感じました。

 

型破りと型なしは違う。そのように三木学長はおっしゃりました。

ここで僕が引用したい言葉は、18代目中村勘三郎さんの言葉です。

 

 

型があるから型破り、型が無ければそれは型なし。

 

 

含蓄に富んだ、名言であると思います。

特に芸事やスポーツでは、型というものが重要視されます。まずは基礎となる型を徹底的に体に叩き込む。そして、それから自分なりにアレンジを加えていくことで初めてオリジナルが生まれるのです。

受験勉強でもそうですね。文法や単語が定着していないのに志望校別対策をすることに近い。志望校の対策をすることも確かに大事だけれど、まずは全ての基礎となる共通の土台を固めていかなければならない。

 

「らしく」と「ぶる」は違う。独自性を伸ばしていくにはまず、基礎となるスタンダードな部分を完璧にする。ここがこの話の肝だと思うのです。